2014・5・7 山中湖花の都公園

「富士山とチューリップを撮ろう!」




 春を代表する花、チューリップと霊峰富士を撮りに「山中湖花の都公園」に出掛けました。昨年の忍野八海では富士山が見え隠れする微妙な状況でしたが、今回は見事な姿を魅せてくれました。

出発した頃は、花曇りでキレがないというか、眠い空で心配しておりました。その予感が的中したのか午前中の富士は下の方が微かに見える程度の曇天でどうなることかと思っていました。「また、ダメ!」と思って昼食を済ませると、段々と姿を見せ、参加者の日頃の行いのせいでしょうか?良かった!良かった!




まずは、チューリップの側に咲いています枝垂れ桜を撮ります。やはり標高1000mと高いためか今頃満開でした。淡いピンクと新緑のコントラストを狙いましょう。望遠レンズを使った作例(左)は、レンズ特性である「圧縮効果」を試しましょう。手前に被写体の枝を配置する構図です。絞りを開放にすれば後ろの枝はボケて、手前側に引き寄せる様な効果があります。それが圧縮効果です。距離感がなくなり短くなったような感覚のためにその名が付いています。

また、引いてみた作例(右)は、何の変哲もない構図です。これではいけません。まず、カメラアングルが目線になっています。高さを変えてみましょう。しゃがんだり、背伸びしたりしてアングルを変えるんです。しゃがんで空を入れてみたり、いろいろ試してより「感じる」アングルがあるはずです。それを探しましょう。この構図でも道を歩いてくる親子やカップルが写っていれば問題ないのです。人物を入れる事も選択の中に入れて考えましょう。この構図では背景用には向いていても風景としては弱いです。




桜はソメイヨシノばかりでなく、この枝垂れ桜や八重桜系などたくさんの品種があります。さらに南から北まで開花時期が長いです。桜のアップを品種別にコレクション撮影するのも良い被写体となるでしょう。




思ったよりもチューリップの丈が低く、目線の高さでは地面が写ってスカスカ感が出てしまう状況です。そんな時は、なるべく低いアングルで撮りましょう。花が重なり合いたくさんの花を演出できます。この場所は富士山は一望できるのですが、遊歩道が真ん中に分断しているのが残念です。チューリップが咲いている幅がもっとあれば遊歩道も気にならなくなるのですが・・・。




遊歩道など目立たない並木がある場所に移動しました。こちらの方がまだ良いでしょう。でもチューリップの数の絶対値が少ない感じです。この10倍ほど密集していればなかなかの景観だったでしょう。




望遠レンズで花の重なり合いを表現しましょう。花というより幾何学的デザインを写真にする感じでしょうか?




試行錯誤が上達の手助けです。気に入るまで悩みましょう! 解決する方法は自分自身にあります。




ここには幾つかの滝もありますので、低速シャッターで水を流す撮影方法を学びましょう。低速で撮るので三脚は必須です。昼間は明る過ぎるのでシャッタースピードを遅くする事が難しいです。そのためにNDフィルターを使用します。今回は用意しておりませんでしたが、小さいものですからバックの隅っこに入れて持ち歩きましょう。NDフィルターは色に影響を与えないで光を削減させるフィルターです。1〜4EVほど暗くできるので、1/30までしか暗く出来ない場所でも、SSを1/8に出来る訳です。そうすれば水も綿の様に演出できます。

滝でも日陰なら暗い場所は存在します。感度は1番低く(ISO100)、絞りをF22でシャッタースピードは1/8位になるでしょうか?ここでNDフィルターがあれば簡単に設定できるんですがない場合は偏光フィルターでも同じ効果は可能です。NDと偏光フィルターは風景写真であると便利なグッズです。





では、また一緒に楽しみましょう。