2014・3・25 三浦 荒崎海岸

「自然を撮ろう!」



荒々しい海岸線が特徴の三浦半島にある荒崎海岸に行って参りました。褶曲した地層が剥き出しになり、男性的な景観で有名です。当日は風が強く波も高くなり始めていましたので絶好のシャッターチャンスが待っていました。参加者ものりのりです!

海岸での撮影で注意するのは、波が飛沫になりカメラに付着する事です。真水ではないのでカメラやレンズの故障の原因になりますので気をつけましょう。特に波の高い場所では注意が必要です。また、帰宅後は堅く絞ったタオルでカメラやレンズを拭くのを忘れずに!




高台にある展望台から海岸線を撮ります。(画像左参照) 波がぶつかった瞬間を止めます。そのためにはシャッタースピードを高速に設定します。1/1000秒とか1/2000秒で撮影しますと飛沫も止める事、つまり瞬間を表現出来るのです。そのためには絞りは開けるか、ISO感度を上げる場合もあります。波がぶつかって高く上がる瞬間は連写モードで撮るか、ここぞと狙い撃ちします。これには日頃から撮り慣れていないと難しいですよ。この瞬間を撮れるように日々特訓しましょう。(笑)

 撮影データ (左)   80mm  1/2000 F5.6 ISO 200

右の画像は、全体の景観を表現しました。水平線を入れて海の大きさを加味しています。釣り人がいれば大きさも分かるんでしょうが、当日はいませんから、岩と波をどう処理するか、構図はどうするかなど、悩んで撮影しましょう。




波との格闘ばかりでなく、ここの海岸の特徴は、海食崖や海食洞なども興味ある造形を示しています。また、違った地層が海食の影響で洗濯板のようになった海岸などを含めて「何か感じた」ものを撮影しましょう。

事前に多くのサイトで荒崎海岸をお勉強するとランドマークと呼べる松を乗せた岩が見受けられます。ここを入れて撮影すると「荒崎海岸に来た!」となる訳ですね。撮影に行く前に事前の勉強は必須です。

それでは参加者の皆さんも思い思いの撮影を楽しんでいるところで、私の作品(上)の解説です。まず地層が剥き出しになり海食でぎざぎざになった岩に興味を持ちました。そこで広角レンズ(24mm)で岩肌をデフォルメして荒々しさを強調してみました。空の青さと荒崎のシンボル岩を配置しました。もう少し波があればGoodでした。海岸ですので満潮干潮もあります。大潮、小潮などで干満の差でもっと荒々しい風景も撮れるでしょう。また、広角レンズも14mmなどの超広角レンズの使用でさらにデフォルメ効果のある作品になるでしょう。





脇をしめて、頑張って撮りましょう!  良いカット撮れましたか?




自然を撮ると謳った以上、極力人工物を入れないようにして撮ります。しかし、遠景にある建物などどうしようもない場合が多いのでどこかで妥協します。どうしても嫌なら入らない構図を探して見ましょう。水に入って撮ったり、上から撮るなども考えられます。

今回私が着目したのは、ランドマークの松岩(勝手に命名)です。構図や角度などを変えてどのように見えるかを検証しましょう。

今回は海岸線を通るハイキングコースの縦走は、波と転倒の危険があるため止め、ほぼ同じ角度からの撮影になってしまいました。よって松岩の反対側からの撮影は行っていません。しかし、反対側は逆光が予想されるので撮るなら午前ではと推測しています。しかし、同じような撮影エリアからでもバリエーションある構図はあります。

作品2(上) 松岩を左にずらし、波と手前の入り江を中心にしました。手前に人魚がいれば完璧なんですが・・(笑) 波が手前の入り江に入って岩にぶつかればいい感じになります。荒々しい海岸を表現する場合は、黒っぽい岩と白い波はコントラスが付いてより強調されるでしょう。逆に無風の凪であれば、波はなく鏡のようになる水面を表現すれば、異なる顔を見られるはずです。




松岩を縦位置で撮る。左は、24mm広角レンズを使用して洗濯板を表現します。広角レンズの特性である手前が大きく写るデフォルメ効果を狙います。その特性は遠近感が生じることです。右は、やや広角の38mmで海中心の構図です。38mm位になるとほぼ肉眼と同じ大きさで、見た目感を出す場合はこの近辺で試してください。被写界深度が深い広角レンズで風景を撮影すると手前から遠景までピントが合うパンフォーカスが基本です。広角レンズで絞り込むのが基本です。ボケが必要であれば、望遠レンズで絞りを開けます。

同じ場所でも構図を変えたり、何を省くかなどで変化が生じます。誰が撮っても同じでは無くなるのです。




今回の講座は、荒崎海岸と夕陽の撮影を目的にしていました。が、午後から薄雲が西の空を覆っていましたので「今日は富士山と夕陽は難しいかな。」と高を括って、お茶していましたら、出ていたんですね。富士山が・・・。失敗です!

くっきりではなかったですが夕陽も幻想的で良い感じだった。このような失敗がないように外が見える場所でお茶を啜りましょう。







2014・4・1 桜の名所巡り 新宿御苑

「桜を撮る」




春は曙・・・違います。桜です!日本の心でしょうか?

東京の桜の名所を巡る講座です。
今年は、開花から満開までが早くて日程変更して4月1日に催行しました。

場所は、桜ランキング2位の新宿御苑です!






晴れた青い空とピンクのソメイヨシノ  良いです!

頑張って撮って下さい! 悩む前に撮る!





天気の良い日に桜が撮れるのは運が良いです。この季節は菜種梅雨や花曇りなど青空になりにくいので晴れたら桜の名所に行きましょう。花見客でごった返すのは午後からが多いので午前中から撮影するのが良いでしょう。大きな幹の桜はその枝ぶりと景観を狙いましょう。

また、桜は順光で撮るのが基本です。花の色の発色が良いです。逆光や樹木の中から撮る場合は空が真っ白に飛んでしまい桜の花もコントラストもなくなります。少し絞って、ストロボを補助光にするなど工夫しましょう。





では、また一緒に楽しみましょう。